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株式会社テレビ西日本様
プロ野球中継を中心に、データ放送を使って次々とローカル番組を拡充
コンテンツ検証に重点を置き、メディアキャスト製品をフルに活用

左から山下氏、徳重氏、黒添氏、大野氏
テレビ西日本では、2006年7月のデジタル開局と同時にデータ放送コンテンツの自局での制作及び送出を開始した。地域の制作会社と共同でコンテン ツを制作する方法により、ニュース・天気予報などの非連動データ放送とプロ野球中継「ソフトバンクホークス戦」などの計4番組(そのうち帯番組1本)で連 動データ放送を提供している。
「テレビ西日本としては、当初から福岡ダイエーホークス戦(当時)の試合中継では連動データ放送を行いたいと考え、デジタル放送の開始に合わせてデータ放送も開始できるように準備してきた」

編成局デジタル開発部 黒添氏
こう話すのは、編成局デジタル開発部主任の黒添孝英氏だ。2005年初めのデータ放送設備検討時、自局コンテンツを制作・送出するべきかを決定する必要が あり、その際決め手の一つとなったのが年間10数試合のソフトバンクホークス戦中継だった。福岡の放送局としてはホークス戦中継で連動データ放送を行いた いという社内の意見が自局送出設備を導入するきっかけになったという。
現在、コンテンツ制作については、テレビ西日本のWebサイト構築も手がけているフロッグマン・オフィス(福岡市中央区)に委託している。当初はデータ放 送のノウハウは持っていなかったが、2006年初めから半年間かけて、テレビ西日本のデータ放送担当者3人とともにデータ放送コンテンツ制作に関する技術 や仕様を学ぶことで、送出可能なコンテンツ制作が可能になった。現在のデータ放送運用体制は、局内担当者としてコンテンツ運用に携わるのがデジタル開発部 の黒添氏と山下氏、マスター担当は放送技術部の大野氏と徳重氏の計4人体制を採る。さらに外部スタッフとしてWebサイト構築とデータ放送コンテンツ制作 をまとめて作業をする形で約4人が半常駐している。

マスター室
現在のデータ放送コンテンツは、ニュース、天気予報、番組広報、イベントの非連動データ放送に加え、連動データ放送では「ももち浜ストア」(月~金 曜午前)、「ニジ☆ゴジ」(金曜午後)(共に12セグのみ連動)、ランキング番組「らんちゅう」(木曜深夜)、プロ野球中継「ソフトバンクホークス戦」を 提供している。
「ソフトバンクホークス戦」は当初データ放送は12セグのみのサービスだったが、2007年6月よりワンセグデータ放送も開始した。

第1次検証
2007年4月からの「らんちゅう」においてはテレビ西日本初の12セグとワンセグ同時番組連動データ放送を行っており、コンテンツの内容は番組で 紹介されたランキングをデータ放送に反映していくもので、現時点では外部からイベントメッセージを発火し送出する設備はないため、オンエアのタイミングに 合わせてバイナリテーブルを手動でその都度更新していくことで連動させているという
テレビ西日本では、2007年5月末から1次リンクサーバも独自に立ち上げ、今後は1次リンクコンテンツにも力を入れていく考えだ。
「1次リンクはまずは始めることが重要。費用対効果を考慮してレンタルサーバでスタートし、今後運用を続けながら、ユーザーが増えてサーバに対する負荷が大きくなってきた時点で見直しを図る予定」(黒添氏)
制作設備においては、メディアキャストの制作・検証ツールを大いに活用している。テレビ西日本ではデータ放送コンテンツの最終的な検証作業部分に重点を置 いていることから、制作会社から納品されたコンテンツのPCブラウザでの検証や実機による検証などでメディアキャスト製品をフルに活用している。

ShotMUX
現在の検証環境は、1次検証としてデジタルデータ放送用BMLオーサリングツール「Foliage typeC」を中心に、「giggle」、「moggle」、「NetFront BML Viewer」を併用している。2次検証である実機検証は、デジタルデータ放送用受信機検証システム「ShotMUX with RF Option」 を使用して行う。そして最終的に3次検証としてマスター設備で最終確認を行うという流れだ。運用初期はマスター設備の予備系統を2次検証用として使ってい たが、実機検証で発覚する問題が比較的多い一方で、実際の放送設備の片系を使用するためにスケジュール調整等の運用制限があったことから、2次検証として 「ShotMUX with RF Option」を導入し、より効率的な検証環境を実現した。
「ローカル局では、データ放送設備の現用予備2系統と独立した検証系を組める余裕がなかなかない。現在は番組連動データをオンエアしている以外の時間帯に 予備系統を最終検証用として使用するため、それ以前に可能な限りエラーや不具合を修正しておかないと短時間で検証作業を終えることは難しい。そのため、1 次検証系のソフトウェアは可能な限り揃え、2次検証用に「ShotMUX with RF Option」を導入、事前に出来る限りコンテンツ動作検証を行っており、最終の3次検証にあたる設備予備系による検証では問題が発生することはほとんど なくなり助かった」(黒添氏)

データ放送画面(トップ)

ワンセグ放送画面(トップ)
データ放送設備の自局送出機能部分は営放システムと連動していない簡易ReMUX設備であるため、野球放送延長などのスケジュール変更は別途マスター担当 者が手動で入力する必要がある。運用体制、制作体制の双方の負担を考えると、現体制で更に番組は増やすことは難しいと黒添氏は言う。「今後しばらくは、連 動番組を増やすことよりも、コンテンツ内容の向上に力を入れていく。データ放送が認知されアクセスが増えてきた段階で、次のステップも考えていきたい」。

