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2007年 プレスリリース

2007.12.12

地デジ データ放送コンテンツの検証環境の低コスト化を実現する 「ShotMUX Complete」を発売

~1台のPC上でRF出力による受信機プレビューを可能とする低コストで省スペースな検証環境~
~今後のワンセグデータ放送コンテンツの需要拡大に対して効率的な制作環境を提供~

株式会社メディアキャスト(本社: 東京都渋谷区、代表取締役 杉本孝浩)は、1台のPCでデジタルデータ放送用コンテンツの受信機によるコンテンツの動作検証を実現するデータ放送用コンテンツ動作検証システム 「ShotMUX Complete (ショットマックス・コンプリート)」を発表し、本日12月12日より販売開始いたします。
「ShotMUX Complete」は、オーサリングソフトなどで制作したデータ放送コンテンツを、一般視聴者と同じ様々な市販の受信機を使ってコンテンツの動作検証を可 能にするシステムで、メディアキャストの従来製品である「ShotMUX」をベースに新たに開発し、低コスト化と省スペース化を実現したものです。
「ShotMUX Complete」は、従来の「ShotMUX」ではオプションで提供していたRF出力検証機能が標準搭載されており、デスクトップPCに地上デジタル放 送規格に準拠したOFDM (※1)変調処理ボードを内蔵させたことで、高価な放送機器や追加システムを一切必要とせず、また1台のデスクトップPCのみで、市販の受信機による固定 受信機およびワンセグ受信機用のコンテンツの動作検証環境が整います。
データ放送コンテンツ制作において、受信機での動作検証は最も重要な工程のひとつです。従来は、特殊な受信機や設備で検証していましたが、実際の放送と同 等の品質で検証するためには、放送データの受信・表示・遷移・イベントメッセージ制御のタイミングなどを、実際に市販されている受信機で動作させ確認する 必要があります。
特にワンセグ受信機は、今後各メーカーから多様な製品が販売されると予想されるため、各受信機種に依存する画質や表示スピードなどを含む精度の高い検証を行うためには、実機での検証が不可欠です。
また、ワンセグ放送においては2008年以降に現在のサイマル放送から独立放送へと緩和されることが予定されており、コンテンツ制作・検証環境へのニーズが高まるものと予想されます。
メディアキャストは、ワンセグ受信機に対応した制作・実機検証環境を、低価格で効率的に実現できるシステムとして「ShotMUX Complete」の開発に至りました。
「ShotMUX Complete」の販売価格は、350万円(税別)で、出荷開始は2008年3月を予定しています。
メディアキャストは、キー局や準キー局はもちろんのこと、地方局やコンテンツ制作会社に向けて積極的に販売していきます。

「ShotMUX Complete」について

販売開始:
2007年12月12日
出荷開始:
2008年3月(予定)
販売価格:
350万円 (税別)
※「ShotMUX Complete」に搭載される検証ソフトウェアは、従来の「ShotMUX」とは アーキテクチャが異なるため、従来製品からのアップグレードはできません。
構成内容:
・ShotMUX Completeソフトウェア
・OFDM変調処理ボード
・デスクトップPC (OS: Windows Vista)

ShotMUX Complete」の処理プロセス概要

「ShotMUX Complete」は、BCML(デジタルデータ放送用番組記述言語 ※2)で記述されたデータ放送コンテンツを、データ放送の伝送方式であるカルーセル化 (※3)を行い、映像素材(MPEG2-TS、H.264)とデータ放送コンテンツを簡易的に多重化処理を行うことでTS(Transport Stream ※4)を生成、そのTS はOFDM変調処理を施しRF信号として出力します。
「ShotMUX Complete」では、OFDM変調処理をPC内(PCIボード)で処理することにより、1台のPC上でRF出力によるコンテンツの動作検証が可能になります。

ShotMUX Complete 利用イメージ

ShotMUX Complete」の処理プロセス概要

参考・出典:e-Words,Wikipedia

・OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing
日本の地上デジタル放送では採用されている変調方式。マルチキャリア方式と呼ばれる通信手法の1つで、複数のキャリア(搬送波)を使うことで、より多くのデータを送ることができる。
・BCML :Broadcast Contents Markup Language
ARIB(社団法人電波産業会)によって定義された、データ放送コンテンツと各種運用情報を伝達する為に用いるメタデータを集約したXMLデータの一形 式。番組送出タイミングを制御することができ、データ放送番組(データ放送コンテンツ)を放送局間又は放送局とコンテンツ制作事業者間で交換することを目的とする。
・ARIB (アライブ) :Association of Radio Industries and Businesses (社団法人電波産業会)
電波法で規定される「電波有効利用促進センター」として総務大臣より指定を受けた機関。通信・放送分野における電波の有効利用に関する調査研究、研究開発、および標準化機関と連携した技術的検討などの事業を行なっている。http://www.arib.or.jp/
・カルーセル化
BCML形式で記述されたコンテンツをデータ放送の伝送方式であるカルーセルデータ形式に変換すること。カルーセル伝送とは、一定周期で同じ内容を繰り返し送出する方式であり、これによりニュースや天気予報をいつでも表示することができる。
・TS:Transport Stream
多重信号形式の1 つで、デジタル放送の多重化信号として採用されている。 TS の大きな特徴は、映像や音声、データなどの個別のストリームを、アプリケーションや伝送路の種類によらずに共通の信号形式で扱い、1つのストリームとして伝送できるという点である。

 


株式会社メディアキャストについて

http://www.mcast.co.jp/

株式会社メディアキャスト(本社: 東京都渋谷区、設立:2003年)は、デジタルデータ放送分野に特化したソフトウェア開発・販売、受託開発を行う業界唯一のデータ放送専門会社です。 BML(Broadcast Markup Language)技術を始め、コンテンツ制作技術、放送運用支援など、デジタルデータ放送に求められる専門分野で多くの経験と実績を有しており、特に、 データ放送用に独自開発した高品質減色アルゴリズム「LACE」は、業界で高く評価されています。メディアキャストのデータ放送製品群は、番組企画支援 ツール「MagicDraw」から、BMLオーサリングツール(固定受信用/ワンセグ受信用)「Foliageシリーズ」、画像編集ツール「SceneCreator DD」、受信機検証ツール「ShotMUX」、テンプレート型番組更新ツール「DDC-Cue」、 ケーブルテレビ自主データ放送システム「DataCaster suite」などがあり、NHK(日本放送協会)、民放各局、地方局、CATV局、ならびにコンテンツ制作会社などで多数採用されており、デジタルデータ放送業界のスタンダード製品として位置づけられています。


報道関係お問い合わせ先

株式会社メディアキャスト
担当: 杉本
TEL: 03-5728-4663 / FAX: 03-5728-4639 / Email: pr@mcast.co.jp

[製品に関する読者お問い合せ先]
株式会社メディアキャスト 営業担当:飯島
TEL:03-5728-4663 / FAX:03-5728-4639 / Email :info@mcast.co.jp

製品名(Foliage, DDC-Cue, ShotMUX, DataCaster)は、株式会社メディアキャストの登録商標です。
その他の登録商標・商標は、それぞれの所有者にその権利が帰属します。

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